新型出生前診断は非確定的検査に分類されており、この診断だけでは結果が確定しないため陽性だった場合には羊水検査などを受けるのが一般的です。
羊水検査を行えば確実に陽性かどうかを判断できますが、母体や胎児に一定のリスクがあります。
最近ではまずリスクが少なく負担が軽い新型出生前診断を受けてから羊水検査を行うケースが増えています。
羊水検査では超音波画像のガイドのもとでお腹に針を刺して羊水を採取し、胎児由来の細胞を培養した上で染色体の形状と数を確認します。
羊水検査の際にはお腹に針を刺すので破水や出血、早産などの可能性がありますが流産や死産の確立はおよそ0.3%です。
染色体疾患全般を対象としており新型出生前診断よりも多くの病気が検査対象とされます。
針を刺している時間は15秒から20秒ほどで、羊水を採取したら消毒をして絆創膏を貼ります。
超音波で胎児の様子を確認し異常がなければ帰宅できます。
検査後は感染予防の抗生物質と子宮の収縮抑制剤が処方されるので3日間服用することになります。
妊婦さんの血液の中には、赤ちゃんのDNAの断片が含まれています。
その赤ちゃんのDNAの断片を解析することで、ダウン症候群やエドワーズ症候群、パトー症候群を発症する可能性の有無を調べることが可能です。
しかし、新型出生前診断(NIPT)は非確定検査に属しており、遺伝性の病気を発症する確率を予測する検査であって、それだけでは診断を確定させることができません。
そのため染色体疾患が疑われることを示す陽性結果が出たとしても、疑いがあるだけで確定されたわけではないのです。
心配な方や診断を確定させたい方は、羊水検査や絨毛検査などの確定検査を受けなければなりません。
ただ新型出生前診断の検査精度は非常に上がっているのも事実です。
そして、超音波(エコー)や採血のみで検査ができるので流死産などのリスクがないメリットがあります。
出生前診断を行った多くが特に異常は見られないという結果となることを考えると、出生征前診断ではまずリスクのない新型出生前診断から始めるわけです。